【治療日記】多発性硬化症〜中枢性疾患にも一定の効果〜

【治療日記】
多発性硬化症
〜中枢性疾患にも一定の効果〜

日本人以外のお国の方の治療をする機会もあるのですが、今年に入ってからも(2016年当時)ポルトガル、韓国、中国、タイなどいろんなお国の方がいらっしゃいました。

今日話したいのは、最近来院されたイギリスの女性、二ヶ月前に多発性硬化症を発症してしまって(日本で検査して病名がわかったのはつい数日前)腕やらいろんなところの痺れや動きにくさ、他にも色んな症状が出ていました。

最初はとても辛そうで落ち込んで笑顔もありませんでした。



話を聞き診断してみると、とても普通の頚椎症ではないな、という状態。
この翌々日に病院で多発性硬化症と診断されました。納得…
脈にも体にもストレスがかなり現れていました。
いつも通り患部を触らず治療すると、疑問を持たれたので「全身のバランスを調整してるんですよ」といい治療を終えました。
そして翌日には、「発症してこの二ヶ月の中で一番いい状態!痺れが午前中は全くなくなった!ベリーナイス!」
最初の暗い顔から一変、笑顔を見せてくれるようになりました。
その後も毎回鍼をやるとかなり改善をしてきましたが、実は今日治療がすでに終わり明日には帰国。
これから病気と付き合っていかなければならないので、コンディショニングカルテというものを渡しました。
それには、これからの人生や生活の上で必要なこと、生き方や食事、運動などについて書面に記し、それを渡して最後の治療を終えました。

前回の治療のとき、「お金を多く払うからもっと治療して!」と熱望されましたが、今たくさん鍼を打ったところで、どうあがいても明日からの治療はできないのです…
それにこの病気は中々完治する病気ではないので、鍼灸をやるにしても継続した治療で進行を抑え症状を楽にすることが必要なんですよね。
さらに、この治療は、ただの患部治療では効果は期待できません。イギリスで良い治療に出会うことを願うばかりです。

そう言うわけで、多発性硬化症のような難治性のものでも、症状を和らげたりすることは不可能ではありません。

鍼灸の適応症は意外と幅が広いものです。

あらゆる病がありますが、鍼灸はうまくいけば本当に様々なものに効き目があるので、私自身ほかにも色んな病気を扱ってみたいと思っています。

ただ重病や難治性の病気を扱うときは「ちょっと怖い」というのが本音。

鍼灸は本当に難しいです。一生をかけて精進して腕を磨いていくものです。

これから腕を磨き続けて、さらに様々な病気に対応していける治療家でありたいと思っています。 

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